この文章は、生物の多様性が大切で、それぞれの生物が特別な存在であること、そして、生物の多様性を守るためには、物事を「量」ではなく「質」で考えることが必要だと説明しています。また、生物と他の生物とのつながりを大切にすることが、自分自身を大切にすることにつながるとも述べています。最後に、本当の豊かさは、それぞれの生物が持つ特性や価値を大切にすることだと説明しています。
要 約
第一段落
生物と生態系は、それぞれが独自の価値を持つかけがえのない存在です。貨幣経済では量的に評価されますが、生物の価値は質的な違いによります。生物の絶滅は生態系の破壊から来ており、生態系を保護することは自己保護と同義です。生物と生態系の多様性を尊重し、保護することが私たちの生存につながります。
第二段落
生物多様性の保全は、南北問題や利益配分の問題など、複雑な課題を含んでいます。これらの問題は、経済的な発展と自然保護の間でのバランスを求めるものであり、その解決は困難です。生物多様性の保全は、私たち自身の生存と直結しています。それゆえに、これらの課題に取り組むことが重要です。
第三段落
科学技術の量重視の考え方が地球の資源を食いつぶしています。量を減らし、質の多様性を重視することで、生物多様性を保護し、豊かさを再定義する必要があります。
語句の確認
探求的な考察
以下は「豊かさと生物多様性」を読んだ、「ふうか」と「さやか」と「みさと」が議論している場面である。会話文中の空欄に入る語句を下の語群から選べ。
《語 群》
ア 多様性 イ 価値 ウ 質 エ 絶滅 オ 量
ふうか: 「この文章を読んで、生物( ① )の大切さを改めて感じたわ。それぞれの生物がかけがえのない存在で、それぞれが長い進化の歴史を持っているって考えると、本当に大切にしなければならないと思う。」
さやか: 「そうだね。でも、その一方で、お金というものが、すべてのものを( ② )で評価するという考え方を生み出してしまっているのが問題だと思う。それが行き過ぎると、お金さえ出せば何でも買えると思うようになってしまうから。」
みさと: 「それは確かに問題だよね。でも、生物多様性を守るためには、量だけでなく( ③ )の問題として捉えることが大切だと思う。それぞれの生物がかけがえがない、質が皆違うということを理解することが必要だよね。」
ふうか: 「それに、生物多様性を守るということは、自分自身を守るということでもあるんだよね。私たちは生物と共に生きているわけだから、生物が( ④ )してしまったら、私たち自身も生きていけなくなってしまう。」
さやか: 「そうだね。でも、それを理解している人は少ないと思う。特に都会に住んでいる人たちは、生物多様性の減少が自分たちの生活にどのような影響を及ぼすのかを理解していないかもしれない。」
みさと: 「だからこそ、私たちが生物多様性の大切さを広めることが必要なんだよね。それぞれの生物が持つかけがえのない( ⑤ )を理解し、それを大切にすることが、地球を守る第一歩だと思う。」
【答 え】
- ア
- オ
- ウ
- エ
- イ