白 文
書き下し文
読み(現代仮名遣い)
口 語 訳
(泄冶が)言うことには、「君主によくないことがあれば、あなた方がこれ(不善)をやめさせるのがよい。今、あなた方から君主を誘ってこれ(不善)を行い、夕方を朝廷で待たないで(夕方を待ちきれずに)それで遊んでいる。役人や人民はいったいあなた方を何と言うだろうか。」と。(朝臣の中の)二人がそのことを霊公に告げた。霊公が言うことには、「人々が私のよくない行いを知っても、害はないのだ。(だが)泄冶がこれを知るのを、私は恥じる。」と。そこで人に(命じて)密かに泄冶を襲わせて、彼を殺させた。
解 説
この文章は、泄冶という人物が、君主の行いについて忠告する内容です。泄冶は、君主が不正を行っている場合、臣下たちがそれを止めるべきだと述べています。しかし、実際には臣下たちが君主を誘って不正を楽しんでおり、これによって人々からどのように見られるかを問いかけています。この忠告を聞いた霊公は、自分の行いが人々に知られても問題ないと考えていますが、泄冶に知られることを恥じています。そのため、霊公は泄冶を密かに殺害するよう命じました。
《要約》泄冶は君主と臣下の不正を批判し、君主は泄冶の忠告を恥じて彼を殺害するよう命じた、という内容です。この話は、君主と臣下の関係や、道徳的な行動についての教訓を含んでいます。