
令和3年6月11日福島県立小高産業技術高校三年生(進学希望者)対象進路講演会の記録です
三年生の進学希望者対象の進路講演会
五校時(進学希望者62名)
テーマ:進学の意義・学校選択のポイント

では、今日は進学に関する講話をします。
・企業はもう終身雇用しない
・進学する理由
・学校選択のポイント
・学費等について
五校時はこれらに関する話です。

終身雇用って何ですか?
聞いたことありますが意味が分かりません

企業が採用した人を退職までずっと雇用することです
今まではそれが当たり前でしたよね
それを止めるということです
それを頭に入れてこの後の話を聞いてください

進学の理由ってそこに書いてありますが
私は大学を出れば給料も高くなると思って進学を考えています

あなたはポジティブな理由で進学を考えてますね
学校選択のポイントはいったいなんですか?

私は将来、地元で事務系の仕事に就きたいんです
就職に有利な学校に行きたいです

・自分のやりたいことがすごく大事です
・勉強に集中しやすい環境も大事です
・学費などもしっかり調べましょう
・コロナ禍にあってしっかり対策しているかどうかもポイントです
・OC(オープンキャンパス)にも必ず出かけて情報を手に入れましょう

学費はとても心配です

今日お配りした資料を見てください
大学・短大進路のてびき (P.16~)
専門学校進路のてびき2022 (P.26~)
ここに詳しく解説してあります
さらに文科省のHPからDLした資料もみんなの手元にあるかと思いますのでそれらを参考にしてください
「経済的に困難な学生等か活用可能な支援策」

推薦入試とかスケジュールはどうなっていますか?

入試の種類・スケジュールなどは
大学・短大進路のてびき (P.2・6~)
専門学校進路のてびき2022 (P.24~)
を参考にしてください
専門学校は各学校ごとにバラバラですので必ずググりましょう!
今日、ここに集まってくれたあなたたちに伝えたいこと
それは人の話を正しく理解する力をつけて欲しいということです
突然ですが、「リモハラ」という言葉を知っている人はどれだけいるでしょう?
「リモートハラスメント」の略語です
リモハラが原因で多くの企業でオンライン会議をする時、カメラをオフにするのが当然です
しかし、それによって新たに起きている問題があるそうです
「顔を見ずに会議をすることが多くの誤解を生む」
例えばこんな話を誰かに聞いたとしましょう
「今日、ここへ来る途中70歳くらいのおばあちゃんが道路脇に立っていました。うずくまったのがバックミラーから見えたので車を停めて駆けつけました。するとおばあちゃんの左膝からたくさん血が流れていました。私は慌てて電話で救急車を呼ぼうと思いました。ところが私のスマホは圏外だったので公衆電話を探しました。しかし、どこにも見つからなくて困ってしまいました。そこへ近くの60歳くらいの男性がやって来てお婆ちゃんを車に乗せて病院へ連れて行ってくれました」
この話を聞いたあなたに一つ質問します
「おばあちゃんは何歳でしたか?」
だいたい講演会でこの話をすると5人くらいの人が手を上げます
「じゃあ、記憶に残ってることは?」
多分、多くの人が「膝から血を流していた」と答えるのではないでしょうか?
つまり、人は自分の記憶に強く残ったイメージをつないで勝手なストーリーを作るのです
この場合なら「血を流したおばあちゃんが助けを待たずに死んでしまった」というストーリーも、できる上がるかも知れません
そうなるとこの話は全く違うものになってしまいます
これが今、企業で起きている問題の本質です
現代人にとって、人の話をきちんと聞き取って、正しく理解するかがとても難しい問題になってしまったのです
まとめと感想
今日は62人という生徒さんを前に話をしましたがとてもしっかりと聞いてくれて嬉しかったです。
より具体的な情報についてはそれぞれ違う進路目標があるのですから最終的には自分自身でググるしかないということに気づいてもらえたと思います。
最終的には国語の読解力そのものが大切なことだとメッセージを送ったつもりですが多分、分かってもらえたのではないかと信じています。
どうか、聞く力と読解力の大切さを忘れずにこれからの学校生活を送ってください。
最後になりましたが福商でお世話になった清水先生をはじめとしてサポートしてくださった先生方に心よりお礼申し上げます。