テスト対策 大江山『十訓抄』 ギャルでも分かる古文~セイラが偏差値20上げた~ 

渡邊克也
渡邊克也

高校時代、大学なんて全く考えてなかったセイラが偏差値を20以上あげて大学に入ったお話です

※辞書は必ず持ってるワン!


『大江山』十訓抄を読もう!

セイラ
セイラ

せんせー、「おーえやま」マジまったくわかんない笑

渡邊克也
渡邊克也

じゃ、読みの練習から始めっぺ!

この古文、読めっか?

セイラ
セイラ

えー、ぜんっぜん漢字よめないのに泣

和泉式部いずみしきぶ保昌やすまさにて、丹後に下りけるほどに、京に歌合うたあわせありけるに、

小式部内侍こしきぶのないし、歌詠みにとられて詠みけるを定頼中納言さだよりのちゅうなごんたはぶれて小式部内侍ありけるに、

「丹後へつかはしける人は参りたりや。いかに心もとなくおぼすらむ。」

と言ひて、つぼねの前を過ぎられけるを、御簾みすよりなからばかり出でてわづかに直衣のうしの袖をひかへて

大江山/いくのの道の/遠ければ/まだふみもみず/あま橋立はしだて

と詠みかけけり。

思はずに、あさましくて、

「こはいかに、かかるやうやはある。」

とばかり言ひて、返歌にも及ばず、そでを引き放ちて、逃げられけり。


小式部、これより歌詠みの世に覚え出で来にけり。

これはうちまかせての理運のことなれども、かのきょうの心には、

これほどの歌、ただいまみ出だすべしとは、知られざりけるにや。

セイラ
セイラ

あー、これなら読める

この「じゅっくんしょう」ってなに?

渡邊克也
渡邊克也

この話が入ってる本の名前で鎌倉時代の説話集

ちなみにそれは「じっきんしょう」って読むの!

セイラ
セイラ

「じっきんしょう」?変な読み方笑

「せつわ」ってなに?

渡邊克也
渡邊克也

「十訓抄」は仏様の十箇の教え、それぞれに合ったお話をまとめた本だよ

「説話」って言うのは人々の間で語り伝えられた神話・伝説・民話などのことだね

セイラ
セイラ

登場する人がいっぱいでだれがだれだか

まったくわかんない!笑

渡邊克也
渡邊克也

しゃーねーなあ!

和泉式部 = 保昌

     |

   小式部内侍 ← 定頼中納言

こんな感じ!わかる?

セイラ
セイラ

「わいずみしきぶ」と「やすまさ」?の子どもが「こしきぶ」なんとかだね

「さだより」のやじるしはなに?

渡邊克也
渡邊克也

まあまあ合ってるけど、「わいずみ」じゃなくて「いずみ」だね

「←」は定頼中納言が小式部内侍にちょっかい出してるってこと

ちなみに定頼中納言はおじさんで小式部内侍はまだ中学生くらい笑

セイラ
セイラ

マジで?「さだより」ゲスくない?笑

渡邊克也
渡邊克也

定頼中納言は和泉式部(お母さん)にもちょっかい出していたんだ笑

セイラ
セイラ

「さだより」マジでクズ笑笑

『大江山』の内容を理解しよう!

和泉式部いずみしきぶ保昌やすまさにて、丹後に下りけるほどに、京に歌合うたあわせありけるに、

小式部内侍こしきぶのないし、歌詠みにとられて詠みけるを定頼中納言さだよりのちゅうなごんたはぶれて小式部内侍ありけるに、

「丹後へつかはしける人は参りたりや。いかに心もとなくおぼすらむ。」

と言ひて、つぼねの前を過ぎられけるを、御簾みすよりなからばかり出でてわづかに直衣のうしの袖をひかへて

大江山/いくのの道の/遠ければ/まだふみもみず/あま橋立はしだて

と詠みかけけり。   

セイラ」
セイラ」

えっと、「いずみしきぶがやすまさの奥さんで丹後?にくだったほどに京都?に歌合わせに行った」

たんごって地名でしょ?京都も地名だよね?いっぺんに行けるわけないじゃん ぴえん

渡邊克也
渡邊克也

ここでは「和泉式部が丹後に行ったころに京都で歌合があった」という意味

歌合っていうのは二人で和歌を詠み合って判者(審判)がどっちがいいか決める遊びのことなんだ

セイラ
セイラ

丹後へつかはした人は参ったか?いかに心もとなくおぼす?らん?」

マジでわかんない笑笑

渡邊克也
渡邊克也

ここはたぶん、みんなが使ってる教科書にはここは注釈がついてると思うよ

丹後へおやりになった人は帰って来ましたか?(その使いが)どんなにか待ち遠しく思ってらっしゃるでしょう」みたいな感じで

おぼすは尊敬語で「お思いになる」「らん」は助動詞で「~だろう」現在推量

セイラ
セイラ

使い?丹後へ?何言ってるの、このオジサン

マジでわかんない笑笑

渡邊克也
渡邊克也

お母さんが丹後へ行ってしまって、小式部内侍がいる京都で

これから歌合があって彼女がそれに参加するんだ

中納言は彼女にふざけて嫌味を言ってる

「お母さんのいる丹後へ使者を送って

(和歌の上手なお母さんに作ってもらった和歌を持って)

使者は帰って来たのか?(それがなければ)あなたはとても不安でしょうね?」

こんな感じの意味になるよ

こしきぶはお母さんに歌を作ってもらったの?

渡邊克也
渡邊克也

続きを訳してみたらわかる

「と言って、つぼね?の前を通り過ぎたら、みす?から半分出て、わづかにのうし?の袖をつかんだ」

う~ん、袖をつかんだのはこしきぶでしょう?なんで?笑笑

渡邊克也
渡邊克也

その後の和歌はだれが詠んだ?

セイラ
セイラ

わかった!こしきぶだ!

わたしも和歌くらい詠めるんだっていう感じ!

渡邊克也
渡邊克也

そうだぞな?

大江山を越えて、生野へとたどっていく道が遠いので、私はまだ天の橋立をんでみたこともありませんし、母からの手紙も見ておりません。

この和歌には掛詞が二つあるので注意しよう!

地名「生野」に「行く野」がかかっている

踏みいれるという意味の「踏み」に手紙「」がかかっている

さて、小式部内侍は何を言いたかった?

セイラ
セイラ

生野がどこかわかんないけど、おかあさんには手紙をもらってないってこと…

つまり、私はひとりでできるってこと?

渡邊克也
渡邊克也

生野はここ!

京都市 から 天橋立

やるな、せーら!

思はずに、あさましくて、

「こはいかに、かかるやうやはある。」

とばかり言ひて、返歌にも及ばず、そでを引き放ちて、逃げられけり。


小式部、これより歌詠みの世に覚え出で来にけり。

これはうちまかせての理運のことなれども、かのきょうの心には、

これほどの歌、ただいまみ出だすべしとは、知られざりけるにや。

セイラ
セイラ

まだあんの?めっちゃ長い!笑

つぎはえっと…「思いがけなくて、なんであさましくて?こはいかに?かかるやうやはある?」なになに?笑笑 これ日本語?

渡邊克也
渡邊克也

「あさましくて」は古文では「驚き呆れる」だよ

小式部内侍がすごい歌を詠んだんで、中納言はびっくりしたんだね笑

「こわいかに」って読むの!さっき練習したでしょ!「恐い蟹」じゃないよ笑

「これはどうしたことだい!」って意味

次のは「かかるようやわある」って読むの!「こんなことあるか!」って驚いてんの笑

セイラ
セイラ

ああ、そっか笑

「といって、へんか?しないで逃げてった」

中納言、逃げたんだ!恥ずかしかったんだね?

渡邊克也
渡邊克也

またまた正解!やるな、せーら!

セイラ
セイラ

「こしきぶはここから歌詠みの世?世界?で覚えが出てきた」

なんとなくわかるけど「覚え」ってなに?

渡邊克也
渡邊克也

いいとこ気づいた

「覚え」は評判だよ!

小式部内侍はこの和歌を詠んで有名になったってことさ

セイラ
セイラ

もうちょっとだけど…疲れた笑笑

渡邊克也
渡邊克也

OK! 最後は先生がヤルから!

「こういうことは(和泉式部の娘であれば)ごく普通の当然のことであったけれど、あの卿(定頼中納言)の心中ではこれほどの歌をすぐに詠み出すとご存じなかったのだろうか?」となるよ

セイラ
セイラ

こしきぶは上手に歌詠んだってお話なんだね笑

渡邊克也
渡邊克也

そのとおり!理解したな、せーら!

ちなみに小式部内侍の和歌はこれ以外残ってないんだ笑

まさに一発屋だ笑

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