
学習の仕方
本文の読み取り
【第一段落】
第一段落は、人間が自然の一部であるという基本的な事実を再確認し、現代社会がその事実を基盤にしていないと指摘しています。特に都会の生活では人間が生き物であるという感覚が希薄になっていると述べています。生き物としての日常生活、つまり眠ること、食べること、歩くことなどが重要であり、それらを通じて自然を感じられる社会を作るべきだと提唱しています。しかし、現代文明社会を一気に変換するのは難しいとも認めています。
【第二段落】
第二段落は、一人一人が「自分は生きものである」という感覚を持つことから始めて、近代文明を転換する提案をしています。それにより、生き方と社会を少しずつ変えていくことを提唱しています。ただし、エネルギー問題についてのみの変革ではなく、自然エネルギーを活用する生活スタイルが重要であり、その基本は「生きものである」という感覚であると強調しています。
【第三段落】
第三段落は、近代文明を全否定するのではなく、生きものとしての感覚を持つことから始めて社会を変える提案をしています。特に、生物学がその転換に重要な役割を果たすと述べています。また、自身が生物学を学んだ経験から、「生きものである」という感覚を自然に身につけ、日常生活に活かすことができると実感しています。具体的な例として、賞味期限が過ぎた食べ物をすぐに捨てず、まだ食べられるかどうか自分で確認する行動を挙げています。
【第四段落】
第四段落は、「感覚」による判断が非科学的とされがちだが、それが重要であると主張しています。科学的な判断は数字に基づくことが多いが、それが必ずしも正しいとは限らないと指摘しています。例えば、食品の賞味期限は科学的な基準だが、それだけで食品の安全性を判断するのは「科学への盲信」であり、感覚による判断も必要だと述べています。また、科学による「保証」の限界を理解することの重要性を強調しています。
【第五段落】
第五段落は、科学技術の進歩により食べ物の安全性が保証される現代社会においても、自分自身が「生きものである」という感覚を忘れず、五感を活用することの重要性を強調しています。科学だけに頼らず、自分で考え、行動に責任を持つ自律的な生き方を提案しています。具体的には、賞味期限が過ぎた食べ物をすぐに捨てず、自分の鼻や舌を使って判断するという小さな行動から始めることで、生活が変わり、社会も変わると述べています。これが「生きものとして生きる」ことの第一歩だと主張しています。
「生命誌」とは


【私とは】「40億年前の細胞から続く壮大な物語」生命誌研究家・中村桂子が語る”地球に生きる人間”の本来の生き方(第1回/全2回)
語句の確認
探求的な考察
以下のテーマから一つ選んでペアで考察しよう!





