内容を理解する
続編『続 岳物語』は1986年、同社刊。 椎名誠の長男・岳を作品のモデルとして、保育園から小学校6年間を経て中学校入学までの家族生活や、次第に訪れる岳の反抗期とそれを通じた自立・成長の姿を、父親である椎名自身の視点から描く。
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『岳物語』は「いたずら盛りの息子の行動をそのまま文章にしていれば作品が出来上がる」と考え、家族の風景を書き始めたのがきっかけ。
『続 岳物語』では岳の小学校高学年の出来事が中心となり、親への反抗と自立、父から離れ対等な一人の男へと成長していく過程が描かれ、中学校入学祝いの餃子パーティーと入学式の日を描いた「出発」で終わる。
作者 椎名誠
1944(昭和19)年、東京生れ。東京写真大学中退。流通業界誌編集長を経て、作家、エッセイスト。「本の雑誌」編集長。『さらば国分寺書店のオババ』でデビューし、その後『アド・バード』(日本SF大賞)『武装島田倉庫』などのSF作品、『わしらは怪しい探検隊』シリーズなどの紀行エッセイ、『犬の系譜』(吉川英治文学新人賞)『哀愁の町に霧が降るのだ』『岳物語』『大きな約束』などの自伝的小説、『風のかなたのひみつ島』『全日本食えば食える図鑑』『海を見にいく』など旅と食の写真エッセイと著書多数。映画『白い馬』では、日本映画批評家大賞最優秀監督賞ほかを受賞している。
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【椎名誠にきいた】漂流 それは孤独な死にあらがうキケンなロマン
チベット特別対談・渡辺一枝(椎名誠夫人) 「チベットに吹く風」
「私」が息子の成長と自立を感じる場面
ある日、「私」が息子「岳」の頭を風呂場で電気バリカンを使って刈ろうとする。すると、息子は父親に好き勝手に頭を刈られるのはもういやだと抗議する。「私」は息子の反応に驚く。しかし、「私」はそこに息子の成長と自立を感じ、彼の言葉に説得力があることを感じ取る。結局、父親が好き勝手に息子の髪を刈るという習慣を終わりにして息子が好きな時に床屋に行って彼の好きなような髪型にすることにした。「私」は息子の自主性を生かすように変えたという場面である。
この場面の問題を解いてみましょう。
問 題
本文を読んで、以下の設問に答えなさい。
一、「おとうはよ~面白いか!」について、「岳」の気持ちを簡潔に説明しなさい。
二、「やつの頭を鷲づかみ~スイッチを切った。」この時の「私」の説明としてふさわしいもを次から選びなさい。
① 「岳」が思いがけずムキになって大声を上げたのでびっくりしてとっさに手を離してしまった。
② 「岳」がいつものようにおとなしく髪を刈らせると思っていたのに反抗されて身動きできなかった。
③ 「岳」の涙を見て、彼が本当に厭がっていることに気づき、彼の本音を聞き出そうと思った。
④ 「岳」の涙が嘘ではないかと疑念を抱き、彼の心の中にある本当のたくらみを探り出そうとした。
三、「もう坊主にするのが厭なのか?」と静かに聞いた理由を答えなさい。
四、「じゃあどういう頭がいいんだ?」という「私」の問いかけに対する「岳」の答えをまとめて答えなさい。
五、「岳の言っている~説得力があった。」とあるが、「岳」の言葉からどんなことを感じたのか?三十字以内で答えなさい。
正 解
正解
一、父親の気まぐれで好き放題に頭を刈られるのはもう厭だという気持ち。
二、③
三、「岳」が話しやすいように声を和らげ、彼が真剣に言いたがっていることを聞こうとしたから。
四、「岳」の好きなように、行きたい時に床屋に行って頭を刈ってもらう。
五、自分のことは自分で決めたいという「岳」の強い意志を感じた。
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