なぜ?EV墓場

本文と朗読

 カーシェアリング事業の衰退:中国ではカーシェアリング事業が一時期流行しましたが、より便利なネットタクシーの登場により利用客が減少し、多くの電気自動車(EV)が放置されるようになりました。

 気候条件の影響:厳しい冬の気象条件下では、走行距離が限られるEVは敬遠されがちで、特に中国北部での大寒波の際には、EVの販売台数が大幅に減少しました。

 補助金制度による乱立:中国政府はEVの普及を奨励するために補助金制度を設けており、その結果、EV関連のサービスを展開する会社が乱立しました。しかし、これが過剰な供給を生み、使われなくなったEVが大量に放置される「EV墓場」を生んでしまいました。

 これらの理由により、中国各地には使用されなくなったEVが大量に放置されている状況が生まれています。これは環境への配慮を目的としたEV普及の皮肉な結果とも言えるでしょう。

 まだ発展途上ですが、着実に増加しています。具体的な数字を見てみましょう。

 普通乗用車のEV普及率:2023年(1-12月)における普通乗用車におけるEVの新車販売台数は約4万4000台で、新車販売台数の約1.66%を占めています。ちなみに、同期間のプラグインハイブリッド車(PHEV)のシェアは約1.97%で、EVを超えています。

 軽自動車のEV普及率:2023年(1-12月)における軽自動車におけるEVの新車販売台数は約4万7000台で、軽自動車の約3.5%を占めています。特に日産の「サクラ」は、軽自動車の中で15位にランクインするほどの人気を博しています。

 普通乗用車と軽自動車を合計したEV普及率:2023年における、普通乗用車と軽自動車を合計したEV新車販売台数は約9万1000台で、新車販売のシェアは約2.28%を占めています。

 2024年の動向:1、2月における普通乗用車のEVのシェアは約1.16%、軽自動車では約3.32%となっています。2023年度の国のEV補助金が2月で一旦終了したことが影響していると考えられますが、新年度のEV補助金の受付が再スタートする予定なので、販売台数は上向きになることが見込まれます。

語句の確認

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問 題

  • ネットタクシーの登場により利用客が減少し、多くのEVが放置されるようになったため。
  • 厳しい冬の気象条件下では、走行距離が限られるEVは敬遠されがちだから。
  • 過剰な供給を生み、使われなくなったEVが大量に放置される結果となったから。
  • 約4万4000台
  • 約4万7000台

探求的な考察

以下の会話を読んであなたが感じたことをまとめてみましょう。

先生:上の文章を読んで何がわかりましたか?

先生:その通りですね、さくらさん。さらに、厳しい冬の気象条件下でEVは敬遠され、特に中国北部での大寒波の際には、EVの販売台数が大幅に減少したそうです。また、中国政府はEVの普及を奨励するために補助金制度を設けており、その結果、EV関連のサービスを展開する会社が乱立しましたが、これが過剰な供給を生み、使われなくなったEVが大量に放置される「EV墓場」を生んでしまったとも書かれてますね。

先生:日本では中国ほど電気自動車(EV)が普及しない理由がいくつかあります。その理由が分かりますか?

先生:そうですね。さらに航続距離が短いのも理由でしょうね。しょっちゅう充電しないといけない感じです。

先生:それも理由の一つですね。バッテリーの容量にも寄りますが一晩中、充電しないといけない車もあるそうです。

先生:マンションには設置できないルールになってるんですよ。あとは車種が少なかったり、充電のために電力供給が増えたりすると困ったことになります。

先生:そうなんです。しかも、日本は今、七割くらい火力発電に頼ってますから、燃料代も凄いことになるんです。

先生:いいところに気づきましたね。さすがです。そういう気づきがたくさんあればきっと賢い選択ができるようになりますよ。

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